季節のはざま

2020年10月4日 映画
昼間は汗ばむほど暑いのに、明け方は肌寒い、
そんな季節になりました。

あんなの暑かったのも、のど元過ぎれば忘れてしまう感じです。
ちゃんと眠れてないのが続いていて、
身体が重い。
職場でもお子様たちが荒れがちです。ちょっとへとへと。

土曜日の夜、ごはん食べながら、
先週見た剛君の映画よかったなぁ、
と旦那さんがつぶやいてました。

私はファン目線もあってひいきが勝ってる気がするけど、
旦那さんは良質な作品を見たという感想みたいです。



「ミッドナイトスワン」

作品が発するシグナルが沢山あって、
そのどこに焦点を当てるのがいいのか、
迷うところがあります。

トランスジェンダーの事。貧しい家庭と富のある家庭の事。
血の繋がりの事。

私が一週間心の中で反芻して思い浮かんだのは、
作中に出演する異なる「母」たち姿。

シングルで子どもを育てる一果の生みの母。
裕福な家庭のりんの母。
息子が凪沙になってしまった母。
バレエの技術を世界に通じるくらいに育てた師匠としての母。
心寂しい一果を、自分の手で育てたいと思って、
母になりたかった凪沙。

どの母が正しいとか間違っていたとか、
そんなジャッジはなくて、それぞれが、
自分なりに一生懸命だったと。
そこを否定しない作品だと私は感じました。

血の繋がりを重視しがちな世の中だけど、
例えば剛君だったら、愛犬にそそぐのは、
やはり家族としての愛だと思うのです。

みんなに愛をというのは難しいし、
家族だから愛さなくてはでもないし、
心の中に生きている人に、
誠実であるのが大事なのかな。

自分は不幸でどう生きていけばいいのか分からなかった、
凪沙にとって、バレエで羽ばたいてる一果は、
未来への希望で、自分を犠牲にしても守りたいもので、
生きている証なのかもと、
考えられるようになりました。

消化するのに一週間かかりました。

いろいろ考えたけど、世界で通用するバレエの技術を
体現できる若き才能に出会えたのが、
この作品の肝だったのではと思っています。


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